第10029号 2019年10月10日
 中通総合病院

認知症高齢者へのかかわりを学ぶ

中通総合病院の地域医療連携部が主催する地域包括ケア学習会が、9月18日午後5時45分から開かれました。

今回のテーマは『認知症のある高齢者へのかかわり』で、法人内外から82人が参加しました。認知症看護認定看護師が『認知症高齢者が安心して過ごせる環境づくり』と題して講義した後、事例交流が行われました。
認知症看護認定看護師は、認知症の方は環境の変化に敏感であるため、入院や施設への入所に伴う混乱を軽減する環境づくりが必要と説明。「日中でも部屋が暗くないか」「適度な生活音が感じられるか」といった光や音の刺激の調整、認知機能を補うために時計やカレンダーを見える場所に置く、将棋盤や昔の写真のような他者との触れ合いのきっかけとなる小道具を用意するなど、具体的な環境づくりの例を挙げるとともに「認知症の方が納得できるように、その人の理解度に合わせて入所の必要性を説明する」といった入所直後の援助のポイントを紹介しました。
事例交流は、認知症のある心不全患者への退院後の生活を見据えたかかわりについて行いました。病棟の看護師から事例提示があり、社会福祉士、また、法人外の施設の訪問看護師と介護ヘルパーの方が「患者さんが持つ徘徊などのリスクを退院前に多職種で情報共有した」「飲み忘れがないように内服カレンダーで服薬管理を行った」などの支援内容を報告しました。
参加者からは「情報の共有が大切だと思った。認知症患者へ多職種連携でかかわる参考となった」といった感想が聞かれました。