平成30年度 中通総合病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 323 184 198 216 334 610 1364 1788 1732 559
当院の患者構成は秋田県の人口割合に比例し高齢者の割合が多くなっています。中でも60歳以上が患者数全体の7割を超え、年代別では70歳代が最も多くなっています。
秋田県は高齢化率(人口全体に占める65歳以上の割合)が全国で最も高く、今後もこの傾向が顕著になると想定されます。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 91 34.46 20.92 18.68 84.49
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 57 23.54 12.58 10.53 81.88
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 35 3.51 3.43 0.00 73.80
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし 35 24.23 19.01 5.71 81.54
0400801499x002 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なしA-DROP スコア2 33 24.09 15.71 6.06 87.33
診断群分類による集計のため、疾患名では「誤嚥性肺炎」が最多となっていますが、他の肺炎症例(疾患名:急性肺炎、気管支肺炎、細菌性肺炎など)も多くみられます。
当科の特徴として高齢者が罹患する症例が多く、肺炎症例においては平均年齢が80歳を超えています。また、データ上では示されていませんが他疾患を合併している症例が多く見られます。
当院では医学的なアプローチはもとより、社会的背景等を考慮し多職種が共同で患者さんの退院後の生活を見据えた支援・調整に力を入れています。こうした取り組みもあることから入院期間が全体的に長くなる傾向にあります。特に誤嚥性肺炎については全国平均から2週間程度長くなっています。
精神科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
170040xxxxxxxx 気分[感情]障害 20 40.15 19.54 20.00 59.70
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 19.25 7.28 25.00 36.75
01021xxxxx0xxx 認知症 手術・処置等1なし 23.50 16.94 0.00 77.50
010300xxxxxxxx 睡眠障害 8.00 4.21 0.00 40.00
0400800499x00x 肺炎等(市中肺炎以外かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 8.00 18.59 100.00 80.00
「うつ病」、「躁(そう)病」と呼ばれる疾患等を主としています。
他の疾患による入院の影響で発症する場合や入院時に合併していることが多く、専門医が慎重かつ適切に診療にあたっています。より専門的な治療が必要な場合は精神科病棟を有する病院へ紹介を行うなど、周辺の医療機関とも連携を図っています。
症例数が10件未満は-(ハイフン)として表示しています。
消化器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 副傷病なし 245 2.29 2.67 0.00 68.78
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2なし 34 9.24 8.52 0.00 75.32
060100xx01xx1x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 副傷病あり 22 3.41 3.94 0.00 70.64
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 22 12.41 10.58 9.09 70.59
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2なし 8.13 8.93 0.00 77..88
当科では内視鏡治療症例が多くを占めています。中でも大腸のポリープを切除する「ポリペクトミー」という治療が最も多く行われています。これらの内視鏡治療は侵襲性が少ないことから開腹手術に比べ早期に社会復帰が可能です。外科と連携し、患者さんの状態や病状に適した治療方法を選択しています。
循環器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 144 22.56 17.66 0.00 83.60
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 75 5.91 4.47 0.00 71.39
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 63 12.60 11.01 3.17 78.73
050130xx99020x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 副傷病なし 37 23.84 24.68 8.11 75.97
050030xx97010x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等21あり 副傷病なし 34 26.97 19.75 0.00 71.00
当科は症例数としては高齢者の心不全に対する治療が最多となっていますが、心筋梗塞や狭心症等の疾患に対する「カテーテル治療」を主としています。次いで不整脈疾患に対するペースメーカー治療が行われています。
「カテーテル治療」とは冠動脈と呼ばれる心臓の周囲の血管が詰まったり狭くなったりする事により発症します。カテーテルと呼ばれる細い管を腕や足などの血管から進めていき、詰まったり狭くなっている部分(責任病変)の治療を行います。このカテーテル治療を発症からいかに早い段階で行うかによってその後の予後に大きく影響を及ぼします。
現在の保険診療制度においては、来院から治療まで(責任病変の再開通=DTBT:door to balloon time)の時間によって診療報酬の重みづけがされており、病院機能を表す指標の一つとされています。詳細は当院のホームページをご覧ください。
また、これらの手術や薬剤による治療とともに、近年ではよりスムーズな在宅復帰を目的とした「心臓リハビリテーション」もその重要性が高まっており、当院も積極的に取り組んでいます。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100380xxxxxxxx 体液量減少症 94 4.88 9.12 0.00 2.06
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1あり 84 1.37 2.14 0.00 3.51
080270xxxx0xxx 食物アレルギー 手術・処置等1なし 27 1.30 2.47 0.00 13.37
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2なし 19 4.89 6.14 0.00 3.37
010110xxxxx40x 免疫介在性・炎症性ニューロパチー 手術・処置等24あり 副傷病なし 11 2.00 16.16 0.00 15.55
小児科ではアレルギー疾患(食物アレルギー、アトピー性皮膚炎など)における治療のほか、小児血液疾患(白血病など)に対する治療、精査を行っています。
血液疾患においては、造血幹細胞移植といってドナーから採取した造血幹細胞を患者へ移植する治療も行われています。
診断群分類別の患者数としては脱水症の症例が多くなっています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 62 6.55 4.96 0.00 70.42
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 41 7.98 7.30 0.00 64.05
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 38 8.87 8.95 2.63 72.08
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 38 10.79 10.08 7.89 76.71
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 26 6.27 5.49 3.85 40.85
外科では悪性腫瘍(がん)に対する外科的手術や化学療法(抗がん剤治療)を多く行っております。当院においては胃、大腸の手術を主に行っています。
診断群分類別症例数においては「胆管炎」、「胆のう炎」といった症例が最も多く、次いで「イレウス」となっています。
近年では腹腔鏡を用いた手術も多く行われ、開腹手術と比べると患者さんの身体への負担が少ないこともあり、術後早期に社会復帰できるようになってきています。
胸部外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 7.67 8.98 0.00 50.50
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 12.00 10.08 0.00 24.00
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 10.00 11.87 0.00 72.75
040050xx99x0xx 胸壁腫瘍、胸膜腫瘍 手術なし 手術・処置等2なし 11.00 14.84 0.00 87.00
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 20.50 20.92 0.00 84.00
当科は肺癌や気胸など肺周辺の疾患に対する治療を行っています。
気胸とは肺に穴があき、空気が漏れ出して肺がしぼんでしまう疾患です。通常は肺に管を入れ、漏れ出した空気を体外に排出する方法を選択しますが、症状によっては手術を行う場合があります。
上記症例のほかにも外科や乳腺内分泌外科と共同して診療にあたっています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 134 46.78 26.30 23.13 81.98
160760xx97xxxx 前腕の骨折 手術あり 100 9.33 5.68 1.00 6028
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 45 39.80 24.26 0.00 75.16
160620xx01xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 腱縫合術等 43 17.49 14.27 0.00 29.47
070160xx01xxxx 上肢末梢神経麻痺 手根管開放手術等 42 4.33 4.83 0.00 71.02
関節、手、脊椎等の疾患を中心に整形外科疾患全般にわたる治療を行っています。
当院における最も症例数が多い診療科の一つで、治療内容は骨折、外傷、スポーツ外傷における手術のほか、術後の早期社会復帰を目指したリハビリテーションを中心に行っています。
診断群分類別症例数としては大腿骨及び股関節周囲の骨折が上位となっています。これらは高齢者に多く見られ、術後及び社会復帰を目指したリハビリテーションに多くの時間を要することから入院期間も長い傾向にあります。高齢者の割合が多い当院は当症例の入院期間が全国平均と比べ特に長くなっています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010310xx99x0xx 脳の障害(その他) 手術なし 手術・処置等2なし 30 11.67 10.58 0.00 31.07
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 28 8.82 7.35 14.29 67.21
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 20 25.85 9.69 20.00 78.45
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 14 26.57 18.72 64.29 70.07
160100xx99x01x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病あり 10 26.80 21.73 60.00 67.80
当科における診断群分類別症例数に対応した傷病名は、「脳脊髄液漏出症」が最多となっています。脳脊髄液漏出症は外傷等により脳脊髄液が漏れ出すことによる頭痛、めまい等様々な症状を呈する疾患です。治療方法としては、平成28年度から「硬膜外自家血注入療法(ブラッドパッチ療法)」と呼ばれる治療が健康保険の適用となり、広く実施されるようになりました。
次いで硬膜下血腫という疾患のほか、頭部外傷に関連する疾患の治療を行っています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 34 2.38 2.85 0.00 65.79
050163xx03x10x 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等21あり 副傷病なし 20 10.95 16.06 10.00 77.65
050080xx01010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 副傷病なし 19 24.74 24.00 10.53 70.89
050050xx0101xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 心室瘤切除術(梗塞切除を含む。) 単独のもの等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 13 24.23 22.91 7.69 68.69
050050xx0111xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 心室瘤切除術(梗塞切除を含む。) 単独のもの等 手術・処置等11,2あり 手術・処置等21あり 31.17 26.73 0.00 71.17
心臓血管外科では狭心症に対する冠動脈の再建術や、心臓の弁疾患に対する手術(弁置換術、弁形成術)を主に行っています。心臓の手術といえば大変、怖いというイメージがありますが、患者さんが安心して手術を受けられるように医師をはじめ院内の多くのスタッフが共同して治療、ケアに取り組んでいます。また、術後の早期社会復帰を目指した心臓リハビリテーションも行っています。
そのほかの症例として下肢静脈瘤に対する手術も当科で行っています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2なし 50 17.90 19.69 12.00 28.66
120140xxxxxxxx 流産 23 1.57 2.45 0.00 33.09
120200xx99xxxx 妊娠中の糖尿病 手術なし 23 3.35 5.75 0.00 32.65
120260xx01xxxx 分娩の異常 子宮破裂手術等 21 13.62 9.63 0.00 31.76
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2なし 18 3.17 3.20 0.00 36.83
産婦人科では出産にかかる診療をはじめ、子宮や卵巣の疾患に対する診療を行っています。分娩件数は年間約270件ですが当項目においては計算対象外のため計上されていません。
これら以外にも、妊婦さんの出産前後のサポートや赤ちゃんへのケアも大切なことであり、医師、助産師を中心として丁寧に行っています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 176 1.78 2.84 0.57 74.53
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり両眼 141 4.08 5.39 1.42 76.04
020150xx97xxxx 斜視(外傷性・癒着性を除く。) 手術あり 20 2.70 3.22 0.00 26.90
020320xx97xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術あり 10 2.30 3.20 0.00 14.50
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり 3.00 6.33 0.00 40.75
当科では主に白内障に対する水晶体再建術等を主に行っていますが、当項目の集計対象外のため計上されていません。
平成30年度の白内障手術症例数は530件ほどです(片眼につき1件として)。そのほか、斜視に対する手術も行われています。
耳鼻科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり 2.00 2.04 0.00 52.00
130030xx97x00x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 2.00 8.73 0.00 22.00
放射線科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060050xx97x00x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 13.09 10.42 0.00 78.18
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 26.80 20.92 0.00 83.00
070040xx99x2xx 骨の悪性腫瘍(脊椎を除く。) 手術なし 手術・処置等22あり 15.50 23.39 0.00 86.00
140620xx97xxxx その他の先天異常 手術あり 7.00 10.38 0.00 68.50
03001xxx99x00x 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 13.00 13.20 0.00 75.00
当科での診療は主に肝細胞癌に対する治療で、「肝動脈塞栓療法(TAE、TACE)」と呼ばれるものです。これは、肝細胞癌への栄養源となる血管を、特殊な薬剤で塞ぎ血流を遮断して腫瘍を死滅させるというもので、併せて抗癌剤を注入することもあります。
肝細胞癌の治療は症例にもよりますが、このほかにもラジオ波熱凝固療法など開腹術によらない侵襲性の少ない治療法が広く行われています。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 51 27.00 16.18 25.49 75.53
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 31 8.45 5.10 0.00 72.10
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 12 21.25 7.28 8.33 71.83
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 12 32.42 20.92 33.33 85.83
010060x2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病1あり発症前Rankin Scale 0、1又は2 11 25.09 18.22 36.36 79.18
当科はいわゆる「脳卒中」と言われる脳血管疾患(脳梗塞、脳出血など)の患者さんが多くなっています。診断群分類別症例数は、分類が多岐にわたるため分散していますが、病名としては「脳梗塞」が最多です。
当院での治療は主に急性期の患者に対する「脳保護剤(エダラボン)」という薬剤の注入や、症例によっては脳血管の血栓を薬剤で取り除く「血栓溶解療法(t-PA)」という治療も行われます。
このほかに入院早期からリハビリテーションを実施し、早期社会復帰へ向けたサポートも行っています。
秋田県はがんとともに、脳血管疾患の罹患率も全国ワーストの水準となっています。発症時の早期治療とともに予防にも取り組まなければならない分野であると考えられます。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし 30 2.90 2.53 0.00 70.90
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 副傷病なし 14 33.50 8.75 0.00 66.21
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 21.50 12.05 0.00 68.38
110070xx02020x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 副傷病なし 6.71 7.40 0.00 69.86
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 副傷病なし 29.29 14.21 0.00 69.29
当科では腎不全の患者さんに対する血液透析(人工透析)のほか、膀胱の腫瘍摘出術や前立腺がんの検査を主に行っています。
診断群分類別症例数は10件未満のため-(ハイフン)としていますが、血液透析については、他の診療科を主病とし、それらに合併して腎機能の著しい低下をきたしたために緊急的に行うことがあるため、特に他科と連携を密にして診療を行っています。
また、血液透析を必要とする患者さんは年々増加傾向にあるため、維持透析が必要となる患者さんについては外来透析を受ける医療機関の選定や、医療機関同士の情報共有など退院後のフォローも十分に行う必要があり、多くのスタッフが日々患者さんのために診療にあたっています。
糖尿病・内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100071xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全あり。) 手術なし 手術・処置等21あり 副傷病なし85歳未満 21 19.81 14.27 0.00 73.38
100071xx99x000 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全あり。) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし85歳未満 14 14.71 11.54 0.00 70.14
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2なし 副傷病なし 13 23.15 13.50 0.00 57.69
100071xx99x110 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全あり。) 手術なし 手術・処置等21あり 副傷病あり85歳未満 13 24.00 15.14 0.00 76.00
100070xx99x000 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし85歳未満 12 13.42 11.05 0.00 57.00
通常人体では膵臓からインスリンと呼ばれるホルモンが分泌され、この働きにより血糖値をコントロールしています。糖尿病はこれらのインスリンが分泌されなくなったり、インスリンの効きが悪くなるなど、血糖値が下がらなくなる状態が続くことを指します。
糖尿病は様々な合併症を引き起こすとされ、その予防・治療が大変重要になります。治療方法としては内服治療や、インスリン薬を定期的に自分で注射を行う方法などがあります。
当科における診断群分類別症例数でみると、血糖コントロールが不良となった患者さんの治療のほか、インスリン治療の導入における教育的入院が大半を占めています。
乳腺・内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx01x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等2なし 44 9.75 10.59 0.00 64.16
100020xx010xxx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術 切除等 手術・処置等1なし 7.86 8.68 0.00 51.29
130120xxxxx00x 血液疾患(その他) 手術・処置等2なし 副傷病なし 2.00 10.53 0.00 60.67
090010xx02x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 手術・処置等2なし 8.60 6.23 0.00 63.40
090020xx97xxxx 乳房の良性腫瘍 手術あり 6.20 4.02 0.00 62.60
当科ではいわゆる「乳癌」に対して、手術により切除する症例が多くなっています。「切除」という表現がされていますが、このうち約70~80%が乳房の温存療法となっています。このほか、術後の化学療法(抗がん剤治療)等も行っています。
また、手術のみならず各種検査機器による早期発見や、患者さんの精神的ケアにも取り組んでいます。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 38 3.08 3.43 0.00 72.63
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 30 20.43 19.06 0.00 75.67
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 19 31.32 20.92 31.58 86.21
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 13 27.62 12.58 15.38 78.85
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 12 8.08 10.00 0.00 7.75
当科では肺癌の患者さんへの抗がん剤治療を中心に行っています。内科や胸部外科とも連携し適切な治療方法を検討しています。
内科同様、「肺炎」のカテゴリーに分類される疾患がありますが、肺炎は原因菌や発生した部位、感染した場所、経緯など様々な要素により治療方法が異なることもあり、適切な診断と早期に治療を開始することが重要です。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 46 14 12 30 30 13 1 7,8
大腸癌 8 31 27 11 36 12 1 7,8
乳癌 27 11 2 5 11 4 1 7,8
肺癌 15 0 39 47 18 41 1 7,8
肝癌 2 2 1 1 1 8 1 7,8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
上記表は、悪性腫瘍(がん)の治療開始時の患者さんの状態を進行度別に分類したものです。当項目は主要な5つのがんについての集計結果です。
胃癌…ステージⅠの割合が多くなっていますが、これは検診等の浸透や検査技術の向上による早期発見が進んでいることが要因と考えられます。近年早期胃癌の場合は内視鏡治療も実績が多くあり、術後の回復、社会復帰も早くなっています。
大腸癌、肺癌…大腸癌における再発及び肺癌における「ステージ4」の数字が多くなっていますが、これは抗がん剤治療のために繰り返し入院される患者さんが含まれているためです。
この報告は都市部とそうでない地域との差や病院の機能の違いもあることから一概にその病院の治療成績を表すものではないこともあります。
近年、手術の技術や抗がん剤の進歩により治療成績が上がっていますが、これら治療成績の評価指標のひとつに「5年生存率」というものがあります。
2018年9月、国立がん研究センターがステージ毎の5年生存率の集計結果を初めて公表し話題となりました。
今後も早期発見、早期診断が一層進むことにより生存率の向上はもとより、患者さんがより安心した生活を送ることが出来るようになることが望まれます。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 16 9.31 58.69
中等症 95 19.05 81.92
重症 13 23.23 82.38
超重症 13 33.77 86.92
不明 0 0.00 0.00
当項目は20歳以上の方を対象とした「肺炎」症例について、必要項目毎に点数化し重症度を判定したものです。対象となる項目については「A-DROP」という指標を用います。各項目を1点とし合計点数で評価します。重症になるにつれて点数が高くなります。
(A-DROP)
A:Age(年齢)…男性70歳以上、女性75歳以上
D:Dehydration(脱水)…BUN 21mg/dL以上または脱水あり
R:Respiration(呼吸)…SPO2 90%以下(PaO2 60torr以下)
O:Orientation(意識障害)…意識障害がある
P:blood Pressure(血圧)…収縮期血圧90mmHg以下
(重症度)
軽傷…いずれにも該当しない
中等度…1~2点
重症…3点
超重症…4点以上(ただし、「ショック」があれば1項目でも超重症とする)

年齢が若い患者さんは比較的軽傷に分類されることが多いようです。
高齢になるほど重症度増し、入院日数も延長する傾向にあります。
「重症~超重症」に分類される患者さんは入院期間が長期に及びますが、入院後まもなくに亡くなられる方も含まれるため、軽快退院された患者さんの入院期間は表記よりも更に長い傾向にあります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 183 36.84 79.33 29.28
その他 39 34.36 77.33 9.46
当項目は脳梗塞の患者さんの集計です。
発症後3日以内の患者さんが全体の8割以上となっています。症状にもよりますが、発症からいかに短い時間で治療を開始できるかによって後遺症等の予後に大きく影響します。また、合併症の予防や後遺症を軽減、身体機能の改善のため、発症後早期からリハビリテーションを開始しています。
当院の転院率は毎年30%前後で推移しています。この転院は継続したリハビリテーションをより集中的に行うことを目的としたもので、連携先の医療機関とともに患者さん個々の生活状況に適したリハビリプログラムを提供し、社会復帰に向けたサポートを行っています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 9 30.11 38.44 33.33 76.00
K654 内視鏡的消化管止血術 5 9.40 36.60 20.00 78.20
K386 気管切開術 2 13.00 73.00 50.00 79.00
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) 1 2.00 25.00 0.00 88.00
K1422 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方又は後側方固定) 1 4.00 70.00 100.00 70.00
※上位3件全て10件未満にて-(ハイフン)にて表示しています。
精神科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K654 内視鏡的消化管止血術 10.00 16.00 0.00 75.00
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 7.00 12.00 0.00 80.00
消化器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 244 0.15 1.14 0.00 68.93
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 35 1.51 7.23 0.00 75.40
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) 26 0.15 1.35 0.00 67.08
K654 内視鏡的消化管止血術 25 0.00 10.84 12.00 69.12
K722 小腸結腸内視鏡的止血術 0.63 8.00 0.00 64.13
内視鏡下の手術件数が大半を占めています。開腹手術に比べ浸襲が少ないことにより術後の回復が早く、早期社会復帰が可能となります。外科とも連携し、患者さんの状態にあった術式を選択して手術にあたっています。
循環器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 92 3.66 4.09 1.09 71.14
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 42 0.02 31.33 2.38 68.95
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 35 4.14 10.00 2.86 79.14
K597-2 ペースメーカー交換術 26 1.27 7.54 3.85 80.35
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 20 3.70 10.70 10.00 78.05
診断群分類別患者数の集計表でも触れましたが、当科での手術はカテーテル治療を主としています。保険請求上のルールにより同じ経皮的冠動脈ステント留置術でも細分化されています。表中の(急性心筋梗塞)に該当するものは一刻を争います。当科では24時間365日、緊急に手術が実施できる体制を整えていることから術前日数が極端に短くなっています。反対に急性期以降の症例については(その他)に分類されますが、術前日数は(急性心筋梗塞)の場合よりもわずかに日数があります。また、カテーテル治療を開始したものの術中検査等でステント留置等が不要と判断された場合は「検査」の項目となり、当項目には計上されません。
そのほかの手術としてはペースメーカー移植術(交換術含む)や、心臓以外の血管の狭窄に対する拡張術等を実施しています。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K639 急性汎発性腹膜炎手術 18.00 27.00 0.00 14.00
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 64 1.45 5.48 0.00 64.56
K6112 抗悪性腫瘍剤動脈,静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(四肢に設置した場合) 55 1.47 12.53 3.64 68.51
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 46 1.20 3.22 0.00 69.04
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 32 7.53 24.97 6.25 79.44
K672 胆嚢摘出術 28 5.36 22.57 10.71 75.89
当科における手術は主として悪性腫瘍の切除術、鼡径ヘルニア手術、胆のう摘出術等です。件数としては抗悪性腫瘍剤注入用カテーテル植込術が最多となっています。
抗がん剤治療は通常定期的に何度も注射を行います。あらかじめ注入口を作っておくことで、その都度血管に針を刺す身体的負担が軽減され、抗がん剤のように刺激の強い薬剤を的確に体内に注入することができるようになります。この装置を設置する費用は保険請求上「手術」に分類されているため件数が計上されています。
胸部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) 2.00 9.00 0.00 24.00
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 1.67 7.33 0.00 74.00
K4632 甲状腺悪性腫瘍手術(全摘及び亜全摘) 5.00 11.00 0.00 62.00
K485 胸壁腫瘍摘出術 7.00 27.00 100.00 78.00
K502 縦隔腫瘍、胸腺摘出術 5.00 12.00 0.00 75.00
診断群分類別患者数でも触れたとおり肺癌や気胸などの治療のほか、外科や乳腺内分泌外科など他科と連携して診療にあたっています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 117 4.12 40.66 17.09 78.30
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) 86 2.81 36.31 2.33 70.95
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕,下腿) 59 3.08 3.95 0.00 55.51
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) 55 1.16 19.62 1.82 55.84
K0811 人工骨頭挿入術(肩,股) 53 7.02 44.26 16.98 79.98
当科の手術は骨折に対するもので、骨の接合や人工関節置換術を主としています。また表中の「骨内異物除去術」とあるのは、前述の手術において使用した、一般的に「ボルト」や「プレート」などと呼ばれる「インプラント」を、骨の癒合後に取り除く手技(いわゆる抜釘)が含まれています。術後は早期にリハビリテーションを開始し、早期社会復帰へ向けた取り組みを行っています。
また、1位の症例においては転院率が他と比較して突出していますが、これは大腿骨の骨折症例で、継続したリハビリテーションの必要性から連携している回復期リハビリテーションを担う医療機関へ転院となったものです。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 22 4.32 25.59 27.27 81.00
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 1.86 28.14 57.14 64.14
K145 穿頭脳室ドレナージ術 9.25 32.00 25.00 73.50
K386 気管切開術 5.33 11.00 66.67 73.67
K1642 頭蓋内血腫除去術(開頭)(硬膜下) 4.50 82.00 50.00 71.00
当科で最も多いのが慢性硬膜下血腫に対する穿孔洗浄術です。これは頭蓋骨に小さな穴を空けて、血腫等を洗い流すというものです。
その他は10件未満にて集計対象外ですが、水頭症に対する手術等も行っています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 31 1.03 0.29 0.00 66.74
K5612ロ ステントグラフト内挿術(1以外の場合)(腹部大動脈) 18 2.39 7.56 11.11 78.06
K5522 冠動脈、大動脈バイパス移植術(2吻合以上) 16 9.69 17.94 0.00 67.69
K5551 弁置換術(1弁) 12 7.25 26.08 8.33 70.17
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺不使用)(2吻合以上) 10.44 17.44 11.11 72.89
当院では1967年から心臓手術を行っています。心臓血管外科では主に狭心症に対する冠動脈の再建術や、心臓の弁疾患に対する弁置換術(弁形成術)を行っています。
手術(開心術)の多くは心臓を停止させて行います。とはいえ、心臓が停止してしまえば生命は維持できません。術中は「人工心肺」と呼ばれる装置を用い、心臓の代わりに全身に血液を循環させながら手術を行います。この様な装置を用いることもあり、より多くのスタッフが連携し、手術・診療に関わっています。
保険請求上の術式は多岐にわたりますが、当院における「開心術」に分類される手術は毎年約60件程行われています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 21 14.00 8.62 0.00 31.38
K867 子宮頸部(腟部)切除術 18 1.17 1.00 0.00 36.83
K9091ロ 流産手術(妊娠11週までの場合)(その他のもの) 17 0.00 0.24 0.00 33.88
K861 子宮内膜掻爬術 16 0.44 0.94 0.00 50.75
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(開腹) 15 2.93 8.33 0.00 50.13
件数で最も多かったものは帝王切開術です。疾患別でみると、子宮筋腫や卵巣のう腫、子宮癌などが多く、それらに対する切除や摘出術を行っています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 320 0.05 1.77 0.94 75.19
K2422 斜視手術(後転法) 17 0.71 1.00 0.00 24.35
K214 霰粒腫摘出術 0.50 0.50 0.00 6.83
K2172 眼瞼内反症手術(皮膚切開法) 0.75 1.00 0.00 26.00
K201 先天性鼻涙管閉塞開放術 1.00 1.00 0.00 2.33
白内障に対する水晶体再建術が最多となっています。診療報酬の請求上は320件となっていますが、一回の入院で両眼を手術される方も含まれているため、実際の手術数でみた場合は年間500件超となります。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6261 リンパ節摘出術(長径3cm未満) 0.00 1.00 0.00 22.00
放射線科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 11 1.00 11.09 0.00 78.18
K6153 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(その他のもの) 1.00 4.80 0.00 66.60
K533-2 内視鏡的食道・胃静脈瘤結紮術 0.00 13.00 0.00 61.00
K654 内視鏡的消化管止血術 2.00 19.00 100.00 82.00
当科の手術実績は診断群分類別患者数の項目でも触れているとおり、肝細胞癌に対する肝動脈塞栓療法(TAE、TACE)が主となっています。
神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 42.63 29.63 37.50 74.13
K654 内視鏡的消化管止血術 10.40 46.60 40.00 76.20
K386 気管切開術 46.00 69.00 100.00 84.50
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) 1.00 96.00 100.00 65.00
K047-3 超音波骨折治療法 0.00 113.00 0.00 85.00
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 16 55.75 53.06 0.00 66.31
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 1.86 4.86 0.00 72.43
K6147 血管移植術、バイパス移植術(その他の動脈) 36.83 35.67 0.00 66.17
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 13.50 10.50 0.00 72.83
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他のもの) 2.00 5.33 0.00 75.50
当科では泌尿器疾患のほか、いわゆる「人工透析」に関連した手術を行っています。件数上位にある内シャント又は外シャント設置術がこれにあたります。
腎臓では血液をろ過して老廃物を尿として排出したり、体内の水分量を調節する役割がありますが、腎機能の回復が見込めない場合はその機能を補うために人工透析(血液透析)や腎移植を行う必要があります。
血液透析は、体内の血液を取りだし、ろ過して老廃物を取り除いた後に体内へ戻すという工程で進められます。この際、ただ単に針を血管に刺しただけでは十分な量の血液を取り出すことができません。血液透析を行うには1分間に約200mlもの大量の血液を取り出す必要があり、血液量を確保するため、主に前腕に動脈と静脈を吻合した「シャント」を作成しておき、そこから脱血と返血を行います。
糖尿病・内分泌内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2762 網膜光凝固術(その他特殊なもの(一連につき)) 12.00 8.00 0.00 70.33
K0841 四肢切断術(上腕,前腕,手,大腿,下腿,足) 80.00 28.00 100.00 67.00
K2761 網膜光凝固術(通常) 9.00 2.00 0.00 67.00
K300 鼓膜切開術 52.00 23.00 0.00 54.00
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 47.00 26.00 0.00 69.00
乳腺・内分泌内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除を併施しない) 32 0.97 8.31 0.00 65.59
K4764 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴う)) 10 1.00 6.70 0.00 61.30
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 1.00 6.60 0.00 63.40
K4631 甲状腺悪性腫瘍手術(切除) 1.00 6.50 0.00 41.50
K4742 乳腺腫瘍摘出術(長径5cm以上) 0.50 4.25 0.00 61.00
保険請求の分類の関係で分散されていますが、当科の手術は乳房、乳腺領域が大半を占めています。近年、検査機器(マンモグラフィ等)の精度向上や「乳がん検診」等の普及により、早期の段階で発見される患者さんが増えています。手術を行った後は症例に応じて放射線治療や化学療法(抗がん剤治療)を併施することもあります。
呼吸器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6262 リンパ節摘出術(長径3cm以上) 13.50 9.50 0.00 65.00
K1742 水頭症手術(シャント手術) 49.00 32.00 100.00 66.00
K3902 喉頭異物摘出術(直達鏡) 0.00 2.00 0.00 85.00
K6112 抗悪性腫瘍剤動脈,静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(四肢に設置した場合) 5.00 12.00 0.00 72.00
K6181 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(四肢に設置した場合) 18.00 6.00 0.00 81.00
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 0 0.00
異なる 7 0.10
180010 敗血症 同一 57 0.78
異なる 62 0.85
180035 その他の真菌感染症 同一 0 0.00
異なる 2 0.03
180040 手術・処置等の合併症 同一 20 0.27
異なる 4 0.05
【項目の解説】
(DPC)
Diagnosis Procedure Combinationの略で、「診断群分類」と呼ばれています。
WHO(世界保健機関)が定めた病名の分類(国際疾病分類)に手術・処置の有無、重症度など様々な条件を加味し入院1日あたりの診療報酬が決定されるというもので、現在、全国の急性期病院の約8割以上がこの制度に参加しています。正式には「DPC/PDPS(診断群分類に基づく支払方式)」と呼ばれています。簡単に言うと、「病名によって1日あたりの入院の費用が決まる」ということになり、その費用のうちの一部を患者さんは自己負担分(=医療費)として病院に支払っていただくことになります。
このDPC制度では、病名の分類ごとに14桁のコード(数字や記号の組み合わせ=診断群分る分類番号)が割り当てられていて、「DPC」欄に示している数字はその頭6ケタにあたります。

(傷病名)
上記DPCのコードに割り当てられた病名を指します。

(入院契機)
DPCの病名は「入院期間で最も医療資源を投入した病名(医療資源病名)」によって決定されます。仮にAとB二つの疾患の治療を行った場合でもどちらか一つを選択し、それに対応した診療報酬を算定することになります。
入院契機欄に「同一」、「異なる」とあるのは、同じ疾患、医療資源病名であっても、「入院当初から発症していた場合」と「入院後に発症した場合」とではその病気の性質や、医療費のかかり具合が異なることから分類されているもので一定の意義があると考えられます。
また、表題に「手術・術後の合併症の発生率」という文言がありますが、これはWHOが定めた国際疾病分類の原文を日本語に翻訳した結果このようになっているもので、いわゆる「医療ミス」とは全く異なるものであるということに留意してください。

【集計結果】
当区分を診療科別にみると、最多が泌尿器科、次いで消化器外科となっています。
泌尿器科では、診断群分類別、診療科別区分の項で述べているように、透析の治療に係る症状「傷病名:透析シャント閉塞」が分類されています。
血液透析治療を導入し、継続的に行う(維持透析)場合、通常週に3回行います。頻回にシャント部から脱血、返血を繰り返すことにより血管がもろくなったり血栓ができたりといった症状が出現してきます。これらの症状に対し血栓除去を行ったり、時には別の部位にシャントを新設したりすることもあります。このようなシャントに対する治療を主として行う場合が当区分に該当します。
消化器外科においては、抗がん剤治療に使用されるカテーテル(CVポート、PICC)の閉塞のほか、手術部位の傷の治りが悪く感染を起こした場合などが含まれています。
手術、処置にあたっては、患者さん、ご家族へ術後に起こりうる症状等についても十分に説明し、納得、同意の上で行っています。
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