下肢静脈瘤とは
下肢静脈瘤(varix)とは下肢の静脈が拡張し、突出した状態です。
多くは大伏在静脈という皮膚表面の静脈が拡張したもので、静脈瘤が数珠状に浮き上がってきます(図1)。
原因
静脈の逆流が下肢のうっ血を引き起こします(図2)。
症状
ふくらはぎが張る、苦しい。秋田では"こやい"とか"こやみ"と言い表されます。
- 色素沈着(皮膚の黒ずみ)。
- 潰瘍形成(じくじくした状態)。
- 出血、内出血。
- 血栓性静脈炎(赤く腫れ、痛みます)。
治療
下肢静脈瘤の治療法を紹介します。
保存的治療
下肢静脈瘤に特効薬はありません。長い立ち仕事を避け、弾性ストッキングと呼ばれる収縮性のストッキングを履き、下肢のうっ血を予防します。静脈瘤の増大を防ぎます。
硬化療法
血管内に硬化剤を注入し、静脈を閉塞させる方法です。主に側枝型や再発例に行っております。
手術(静脈抜去術/ストリッピング)
原因である大伏在静脈を静脈内に細いワイヤーを通し一方へ抜去する方法です。 現在では、下記のカテーテル治療が主流になっております。
カテーテル治療(レーザー治療/高周波治療)
原因である大伏在静脈内にカテーテルと呼ばれる細い管を通し、血管内を焼灼して閉塞させる方法です。 手術中の苦痛を無くすため全身麻酔下に行っておりますので、 1泊2日の入院が必要です。秋田県では2014年から当院が最初に高周波治療を開始いたしました。2022年からVena Seal™ という、新しいカテーテル治療を導入いたしました。
詳しくは血管外来にご相談ください。