ST上昇型急性心筋梗塞への対応 Door-to-balloon time
当院では、年間70-80名の急性冠症候群(ST上昇型心筋梗塞、非ST上昇型心筋梗塞、不安定狭心症)の患者様を受け入れ、治療にあたっています。
急性冠症候群、とりわけST上昇型急性心筋梗塞では、医療機関受診から治療開始までのDoor-to-balloon time(DTBT)が延びるほど予後が悪くなると報告されています。ガイドラインでは医療機関受診後90分以内にカテーテル治療を行う事を求めており、当院では1分1秒でも早い再灌流を目指した取り組みを行っております。2007年から、急性冠症候群クリニカルパスの改訂、カテーテル室起動・スタッフ招集のシステムの変更、職員全体学習会開催など種々の取り組みを行った結果、下記のように非常に良好な成績を上げています。
特に当院には、胸痛を訴えて独歩で救急外来を受診される患者様や、他の疾患を疑って内科や消化器内科外来を受診される患者様も少なくないため、救急以外を担当する外来看護師や受付を担当する事務員も含めた職員全体の意識改革の成果と考えております。
このDTBTの短縮のためには、いつでも(24時間365日)胸痛患者に対して迅速に正確な診断を下し、迅速に患者家族への病状説明を行い、迅速にカテーテル検査室を立ち上げる事のみならず、カテーテル室入室後から穿刺・造影検査・バルーンによる再灌流達成までの時間をも含んだ時間を短縮する必要があるため、その施設における救急・循環器部門の実力を表す指標の1つになると考えます。
当院におけるST上昇型急性心筋梗塞治療件数の推移と成績
2014年度 |
2015年度
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2016年度
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2017年度
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治療件数
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31例 |
47例
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50例
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49例
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平均年齢(歳)
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68歳 |
70歳
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70歳
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70歳
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性別(男性%)
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77% |
66%
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74%
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85%
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心不全合併(%)
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31% |
30%
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32%
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36%
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治療成功(%)
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100% |
100%
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100%
|
100%
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平均DTBT(分)
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63分 |
69分
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70分
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65分
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30日死亡(%)
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6% |
9%
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8%
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6%
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